妖精花火の秘密は -14-
カズヤ、ユリそして私は夕食を食べながら、いつものように今日学校や園であったこと、そして、妖精が見えた事を話していました。
すると急にカズヤが あっ!聞こえる というのです。
「花火みたいな、ドーンって音が聞こえるよ」
何も聞こえないよと告げると、カズヤはどうして、こんな大きな音が聞こえているのにと首をかしげます。ユリは「ユリなにもきこえなーい。お兄ちゃんずるーい」と言い始めました。
私たちに何も聞こえないということは………妖精の花火ってことだよね。
「ね。パーティ終わったのかな? ゼリーの様子見てみる? 」
そうして、私たちは寝室に行きドアを開けました。ゼリーは減ることは無くそのまま。小さくなった気もするけど、それは気のせいというレベル。ほんと食べたの? 不思議に思っていると、カズヤは中からパワーをとって食べたらしいというのです。
みえないものはみえないものが食べ物ってことなのね………。
私はそれを片付けにキッチンに戻りました。そのまま食事を片付けはじめます。すると、しばらく寝室に残って様子を見ていたカズヤが戻ってきました。
「花火。終わったよ。面白かった。火をつかっているんじゃないんだね。人間の花火をまねているのかな、ただ電気みたいなのを、花火みたいな形に光らせているだけだったよ」
中心は青、その周りは黄色、最後の周は赤で順に光って、花火のように見せているのだとカズヤは言います。
クリスマスの電飾みたいな感じかな? 面白い。それで花火の真似しているんだね。
「わあ、みんなこっちにきたよ。今日はここにこのまま家にお泊りするって言ってる」
えー💦 自分のお家に帰らないの?
そしてカズヤは、みんながママのところにきて、「ありがとーありがとー」って言っている。というのです。
ゼリーをあげただけなのにそんなに喜んでもらえるなんて………。嬉しくなっちゃうな、そう思っていると。
「ね。ママ、みんながママのこと、自分もママって呼んでいいって、それとママにくっついてもいいっていってるよ。」
「え? なんで?」
「ママのこと好きなんだって、今日まで遠慮してたみたいだよ」
想像してしまうと、なんだか可愛いくなってきます。
私が『いいよ』というと。
「うわっ! みんないっぱいあつまってきた」
心底驚いているような表情をするカズヤ。
相変わらず、私には何も見えず。感じることはできませんでした。
「ママ。この子、ナデナデしてーって言ってる」
どこどこ? と左右に顔を振ると
「ここ」
とカズヤは目の前のやはり何もない空間を指差して、このくらいの子と親指と人差し指でサイズを教えてくれます。
妖精さんってものすごく小さいのね。
みえない子を撫でるって難しいなって思いながらも、その空間の上で、人差し指を横に振りました。
すると、カズヤが大笑い。
「面白ーい! あー、きもちいーって、ポトッて落ちて行った」
ええ? それほんと?
「みんな、次はわたしーやってーって並んでるよ」
よし、まかせた。私は指を続けて、振ります。いや。まどろっこしい、もう一気に撫でるかな、私は今度は手のひらを小さく横に振りました。
「次々、おちていくー。おもしろーい。」
妖精ホイホイみたいだわ。とそれを想像して面白くなってきます。
するとユリが、ずるーい。ユリもナデナデしてほしいーと甘えてきます。
「わかった。わかった。じゃあみんな全員いらっしゃい。みんなギューしよ」
私は腕を大きく広げました。
「ママ好き、ぎゅー」
カズヤも一緒にギューしてきます。
「妖精さんたちみんなもぎゅーしてる。ママなんだかピカピカしているよ」
カズヤは多分たくさんいる妖精さんをみながら、辺りを見回してニコニコしています。子供達のあたたかな体から幸せが広がっていきます。
そして私の頭の中には私になでられ「うひゃーきもちいいっ」といいながら落ちていく妖精さんのイメージがふんわりと浮かんで消えていきました。
🐿🍄✨✨
Aちゃん「ジャジャジャジャーン。ぼく登場。」
マリー「どこに?」
Aちゃん「あれ? 僕この時ずっと寝室にいて花火と料理の片付けしてたのに…ひどーい。僕より先にみんなママとギューしているなんてー💦」
マリー「はい。頭よしよしー」
Aちゃん「うひゃーぁぁぁ」
カズヤ「あ、おちていったー」
………
Aちゃん「ママあのね。急遽お食事つきパーティになったのは、カズヤがみんなを見えるようになったからだよ。僕が、パーティを変更したんだよね」
カズヤ「妖精ちゃん達、よくパーティと花火やっているよね」
Aちゃん「うれしいことあるとやりたくなっちゃうのー」
マリー「よくやってるとかじゃないよね。ほぼ毎日花火してるよね? 」
Aちゃん「えへへ、ばれたかー」
………
マリー「それではいつものをおねがいしまーす」
Aちゃん「きょうはKちゃんと、Wちゃんにきてもらいましたぁーぱちぱちぱち」
Kちゃん「ぴょんぴょんぴょん、ぼくたちのブログはランキングに登録しているよー」
Wちゃん「二つあるので、二つ押してください」
マリー「え? ふたつ押すの?」
Aちゃん「そー! せーの」
みんな「よろしくおねがいしまーす」
おしまい
🐿🍄✨✨